生地について
手拭いには糊や油などの不純物を取り除き、漂白した木綿「和晒」が使われます。
代表的な種類として「岡」と「文」があり、「岡」は30番手の細めの糸を使用し、織り目が極め細かいのでしなやかでサラッとした肌触りがします。
次に「文」(ぶん)は、20番手の太めの糸を使用し、織り目が少し荒いので素朴でざっくりとした肌触りがします。
弊社では、お客様のお好み・用途に応じて選択して頂ける様、2種類の生地をご用意しております。
サイズについて
「和晒」の生地は1疋(ひき)(岡:約21.5m 文:約20m)毎に巻いたものを仕上げの段階で裁断します。巾は一定ですが長さは自由にする事が可能です。手拭いのサイズとしましては、巾33〜34cmで長さ90cm位が一般的ですが、厳密には「岡」が巾34cmに比べ、「文」は巾33cmと若干狭めです。 また染めや洗いの段階で1cm程度縮小する事があります。
また、長さについては販売・販促用・贈答用等では90cmが一般的で、剣道やお神輿などの手拭いは、頭にかぶるため長さ約100cm前後あればより最適です。
また、踊り等の特別なご指定のサイズがある場合にはお気軽にお問い合わせ下さい。
手拭いは両端が切りっぱなしになっています。端を縫っていないので乾きが早く、
汚れやホコリがたまらず衛生的で、高温多湿の日本の気候に合わせています。
また縫い目がないため、結んだり切って使う時などにも扱いやすく便利です。
新品のてぬぐいは最初のうち両端からほつれますが、何度か洗ううちに落ち着き、
端から1cm程度で自然に止まります。洗ってほつれたら長く出た糸だけをはさみで
切ってお使いください。
印刷方法について
注染(ちゅうせん)
「注染」とは、生地の上に型紙をのせ、一型ずつ1枚毎に防染のりを塗り、
上から染料を十分に注ぎ込むことで糊のついていない部分を染める技法です。
その生地をさらに反転させ表と裏を、同時に染めるのが特徴です。
この技法は、手作業を中心に長年にわたって培ねれてきた、職人達の優れた
技術と感覚で、他の染色方法では味わう事のできない独特の色あい 、微妙な
タッチや立体感等が表現できます。また、裏抜けは100%しますので、裏か
ら見た場合、文字や柄は反転しますが、色の濃さは全く表と変わりません。
顔料(がんりょう)プリント
シルクスクリーン版に製版し、1色毎にプリントします。
製版コストはかかりますが1〜2色の単色刷りで量産するのに適しています。
注染に比べ小さい文字やイラストなどが表現しやすく、独特の風合いが楽しめます。
また、シルクスクリーンプリント以外にローラープリントがあります。
1色に付き1版、型は必要ですが、ローラーの場合は鉄芯型を使用します。
型代はコスト高になりますが色数が少なく数量が多い場合にコストパフォーマンスに繋がります。
注意事項
製作にあたって
手拭いは全て職人の手作業により作られておりますので、ご指定の色とは差が生じる
ことがございます。また、製造の季節により発色に差が生じることもございます。
また、濃い色合いで広い面積で染めますと濃淡が生じることがございます。これらは
手作業による味わいと私共は考えておりますので、みなさまにもあらかじめご理解賜
りますようお願い申し上げます。
リピートで手拭い作成をご希望の際、型紙の再使用が出来ない場合がございますので
ご了承ください。
また、完全オリジナルの商品のため、途中キャンセルの際には進行過程までの料金を
請求させていただきますので予めご了承ください。
色落ち・色あせについて
手拭いは染めや顔料プリントの為、色落ちは避けられません。ご使用の前に水洗いを
おすすめしています。
手拭いは鮮明に柄を染めるために、沢山の染料を使用しています。使い始めは繊維に
結合しきれない余分な染料が洗うたびに落ちますが、2 ~ 3度洗ううちに落ち着いてきます。
また、この後も徐々に色が落ちますが、使い込んだ良い風合いが生まれます。